平井園だより

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お手入れ楽ちん きれいなグランドカバーのお話

2022.06.16
 庭のお手入れで一番やっかいなのが雑草の管理。

雑草を生やさないためになるべく地表を少なくしたいなら、グランドカバーで覆ってしまうことも一案です。
今回は広いお庭を持つ洋風のお客様宅のグランドカバーを植栽した時の様子です。
グランドカバーの利点は、雑草防止以外にも、地盤を固めてくれたり、泥はねの防止も。
また、緑が増えれば、庭の全体の雰囲気も明るくなりますね。


今回半日陰になるお庭に用意した植物は、

青い花が可愛らしい
ベロニカオックスフォードブルー
踏むと香りの良いクリーピングタイム
ローズマリー
ギボウシ
フッキソウ
クリスマスローズ
ヤブラン
イベリス

ブルーや白のお花で覆うと目にも鮮やか、爽やか、お客様の洋風のお宅によく合います。

広いお庭の地表部分に、雰囲気を考えながらたくさんの苗を敷き詰めていきます。
(これは去年の5月頃の作業風景です)
今回は特にベロニカ・オックスフォードブルーを中心とした形で植栽していきました。

ベロニカは性質が強く、お手入れがほとんど必要ありません。
耐寒性、耐暑性が強い性質を持っているので最近の日本の猛暑にも耐えることができます。
春から初夏にかけて可愛らしく品のあるブルーの花を一面に咲かせます。

こちらは植えてから2ヶ月経った7月の様子。
(いい感じに葉が這ってきてますね)
冬を越え今年の1月に葉っぱが色づき始め、
こちらは3月の様子です。
元気よく成長したグランドカバーがお庭を美しく彩ってくれました。
とても綺麗な仕上がりを見て、私たちも思わずうっとり…。
お客様によると、香りの強いクリーピングタイムを植えたことで、猫の糞尿被害もなくなったそう。
そんな効果もあるのですね!
いろいろといい点が多く、お庭を豊かにしてくれるグランドカバー。
雑草でお困りの方、取り入れてみるのもいいかもしれません。 (K)


石畳

2022.01.08
 植木屋はお庭全般を管理するものですから、10年に一度ぐらいしかやらない作業もありまして。
なんでもやらなければなりません。

「丹波石の石畳」を施工しました。 ていうか・・。補修なんですけど・・。
大木の根で盛り上がってしまったので、根株を一部、深く切断して埋め戻し、再び水平な石畳を作り直すという作業依頼。


まず、材料の調達に苦戦しました。
現在、丹波石は採石できないそうで、どの石材問屋に聞いても、「ないねぇ~」とのことで・・。

仕方がないのでネットで調べたところ、ようやく見つけて。値段もよいけど、なんとか購入できました。 大きな石はチェーンブロックで据え付け 凸凹な御影平板の、なんとなくの水平を探します。
もちろん水平器は使うけど、あてになりません。
感覚こそ力。
石屋ではないので、決してうまくはできませんが、石をチョコチョコ削ったり、鏨で割ったり。時おり「あ”ー!」とか呻き声が出ることも。
貴重な丹波石なので・・。 作業の没頭すると、人は無言になります 目地にモルタルを流し込み、綺麗に拭き取ります。
作業記録のひとつですが、思い入れのある石畳みができました。

檸檬の思い出

2021.12.30
 ちかごろ、温暖化のせいでしょうか?
レモンとか、寒さに弱い柑橘類も都内のお庭で育てることができるようになりました。


思い入れのあるレモン
大株の移植作業の依頼を受けました。。
お話を伺ったところ、7年前のお亡くなりになった奥様の形見だそうで・・。

枯らすわけにはいきません。
だいぶ前に念入りに根回し作業を施し、ついに移植!
マンションの専用庭だったのでクレーンで吊り出します。
平井園圃場に一旦移植してお預かりして、来年2月に葉山の新居へ移植予定です。


掘り取ったのが10月・・。さらに12月になり、寒風対策で寒冷紗を巻いて寒さに備えます。
とはいえ
年末になり寒波、寒さが厳しくなってきた。

なんとか越冬して、葉山の新居にレモンを根付かせたい・・。
万全を期して養生したいと思います。

御簾垣制作

2021.06.01
 植木屋の仕事は多岐にわたっています。

庭仕事をトータルでやるもんですから、ときには竹垣の制作を依頼されることもあります。


黒竹の御簾垣を作りました。


 まず黒竹の調達が大変。
いま、ほんとに黒竹の竹垣は需要も少ないし品物を揃えることに時間がかかります。
高速カッターの切断機で長さを微調整。
4間ぶん、高さ3m、結構な本数がいりますな。
竹の水平を確認しながらエア釘で固定していきます。

 竹垣って作った時も良いけど、経年変化の味わいを好む方もいらっしゃいますからね。
棕櫚縄で結わくだけでなく、エア釘でも固定していれば、古くなってからもズレ落ちたりしません。

押縁は太目の竹を真っ二つに割って使います。周囲に発破音が響きます。
結束はやはり、今はナイロンのシュロ縄ですね。丈夫なんです。手は痛いけど・・。

御簾垣って周囲の視線を目隠しするには適していて、風通しもそこそこ良いです。
裏に鉄骨の骨組みがあって、そこに固定もしているので台風がきたって安全なんです。

竹垣って、曲がりくねった節のある材料で水平垂直を模索する作業なので、
もどかしいところもあるんですが、そこが制作していて面白いところでもあります。

そんなこんなで楽しみながらの完成です。

稗倉

2021.04.03

 天保9年(1838年)田無村名主 下田半兵衛富永が民衆の飢饉に備えて稗を貯えるため自宅の庭に五百石入る稗倉一棟を自費で建てたそうな。。。

現在は西東京市の指定文化財である。

干支にちなんで12分の1づつ年々詰め足し古穀を貧困者並びに火災、病難等の者に分配していた。

今でいう備蓄倉庫の様なものであろうか。。。



今から5年前、下請け業者として作業に関わったのですが、地元の歴史を知るって、有意義なことで。。。

田無にある江戸時代からの文化財、「稗倉」の移築に伴う石碑、既存樹の保護、景観の整備を行いました。
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まずは傾いた石碑を起こして既存樹木や周辺の撤去から

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埋まっていた古い水路などが出没して作業を中断することも。。。 市教育委員会や学芸員の先生がた、 庭園設計者、たくさんの方々が登場します。

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たくさんの有識者の御意見をふまえながら制作いたしました。

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下田家に隣接する田無上水の水車で実際に使われていた石臼を飛び石に配置、古い水瓶も。

半兵衛さんは「槐宇道人」という雅号があったそうです。ゆかりの槐(エンジュ)の木を石碑の傍にそえます。

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稗倉の傍には下田半兵衛さんの功績を称えた石碑「養老田碑」 

江戸時代に立てられた固い石質。



↑の作業から5年が経ちました。

再びご縁がありまして、今年、母屋の庭に枝垂れ梅を植えさせていただきました。
ほかにも三つ葉ツツジ、ヤマモミジを納品いたしました。

明治天皇が昼食に立ち寄った館であると郷土史研究家の方から聞いております。 明治天皇がいらっしゃるので下田家はトイレを新築したというエピソードがあるそうです。
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下田家の庭から下草を移し植える・・・水仙は春を告げてくれます。

稗倉はこれからも地元の移り変わりを見守ってくれることでしょう。

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